1987年

まさみんちには、かわいいいぬがいます。
かわいいお嬢さんも。「ほやっけ?」



「まこさんよう食べるなぁ、秋吉でなんかないん?」
「秋吉久美子。奥村さん世代やろ、それで喋っといて。カニ食べられへんかった分、ボク食べるから」秋吉は食べた串を竹筒へ突っ込んでいく。みるみる竹筒がいっぱいになる。
「さぁお宿に帰ろ」
「あぁ、まだすずめ食べてへん」


  お泊まりは「ペンション田中」。と呼びたいくらい、いごこちのよい、ほんわかした雅美さんち。娘より気が若いおかあさんが、申し訳ないくらい気を使ってくださる。
「うぅうん雅美はお父さん似やね」
「いや犬似やで」
  驚いたのはでかいジェットバスが家にあること。「そんなん、福井じゃぁ当たり前」と言われ、「そうか雪国はでかい風呂でゆっくりあったまるんだなぁ」と全員納得したのだった。


翌朝、「あんたらよう無事やったなぁ」とお父さんに言われ、渡された新聞。

 そこには北陸自動車道で積雪と猛吹雪のため玉突き衝突、通行止めの記事が。僕たちが通 過したすぐ後くらいの時間帯。
「あぁよかった、カニ食べそこなうとこやった」とのんきなかんちゃん。
「あの時は死ぬかとおもった」と冷静な高田くん。ぐーすか寝ていた奥村さんは「なんかあったん」わたしは新聞みて放心状態。食い意地だけは同じだけど、人ってそれぞれとらえ方がちゃうんやね。 しかし強運やん、このメンバー。


 越前グルメツアーご一行は、まだ食べる。「越前蕎麦ならこの店ってのがある」と言われて行ったお店もよかった。蕎麦はなんか格好をつけるので、東京人好みだ。蕎麦に関する掛け軸なんかあったりする。ボクは讃岐うどん党なんで蕎麦を自分から食べないけれど、おいしかった。蕎麦とうろん、犬とネコの好き嫌いみたいでネタになる。もちろん「犬が饂飩」で、「ネコが蕎麦」なのだが。

「そんなんどっちゃでもええ。夜食にこっそり食べられるんなら」とかんちゃん。食い意地という言葉があるが、かれは意地というより、なんにでもくらいつく感じ。こんな逸話がある。奥村さんの幼稚園の運動会の撮影にかんちゃんがお手伝いに行った蒸暑い日。お昼に出されたお寿司弁当。お寿司だから生である。案の定、新聞記事になるほどのおおあたりの食中毒。しかし、かんちゃんは不死身だったのだ。「どうもなかった」あんたはすごい。


  五木ひろしの曲が流れる越前岬の「呼鳥門」(
写 真下)、「ここで聞くとぴったりやね」と。吹雪の去ったあとも、日本海は荒れている。
「自然はコワイね」
「あの下にはおしいしカニがあるのになぁ」人だかりの方へ行くと、ミス水仙に出会った。
「昨日のことを思うと、今日はええ傾向やね」
「ミスなんとかって、選考ミスちゃうんって感じの人も多いけど、ほんまきれいなぁ」と。水仙までいただいた。
「奥村さん、ミス水仙撮ってなくて、あそこで佐々木先生におみあげ」
「ミス水仙がごすいせんの越前ガニ」
「それより水仙の方がええんちゃう」 そこで佐々木先生のお宅へ越前ガニのおみあげを購入。


「帰りは安全運転で」とペンション田中のみなさんに言われて、ゆっくり帰る。
「ほんまペンションみたいやったなぁ」とかんちゃん。
「かんちゃんちもええとこやん。台所で深夜カップラーメン食べられるし」
「まこさん、だれの家でも行ってますね」
「高田んち、いつ招待してくれるん」ほんとこりない面々なのです。実はこの命拾いしたメンバーで「北海道宗谷岬で北海シマ海老とウニツアー」をこの後決行し、また命拾いしました。

 田中家のみなさん、お世話になりました。ありがとうございます。神戸にお寄りのせつは、おいしい中華をごちそうさせていただきます。

 
 

 


わけのわからん男がかわいい娘のところにやってきた。
ふつう驚くわな、でもようしゃべりはった。

新聞記事に放心状態のドライバー
「おぇ〜!ビビらすなっちゃ!」

10割蕎麦、おいしかったです

越前岬、、あぁ荒れてます

ミス佐々木ゼミとミス水仙、
それに福井のかわいいおんなの子たちでえぇす






福井みあげを佐々木先生宅へ








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