「集団力学と私5」関西学院大学佐々木薫教授最終講義2003.1.22
2003.1.22(wed)関西学院大学第2時限10:50-12:20、B204号教室で
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7集合写 真
|
8
|
もうひとつの出会いが、J.ジャクソン、みなさん耳にタコができてるかもしれませんが、リターンポテンシャルモデルReturn Potential Model
。
これはなかなかおもしろいとアメリカで思ったのです。
例えば5人くらいのグループでひとりでみんなの時間を独占して喋ってると嫌がられますね、でも逆に全然喋らないのも嫌がられる、ではどれくらい発言すればいいか。
何回を過ぎると嫌がられるか何回までの発言ならいいのか、横軸に発言の回数、縦軸にそれに対する評価、上がポジティブな評価をアプルーバル・是認、下がネガティブな評価をディスアプルーバル・否認ですが。
ほんとうは違うんですね、日本語の否認とは、私は最初は「非」認と言っていたのですが、私の仲間が否認と使いだしまして、それで私もひきづられるかたちで否認と使っているのですが。
縦軸がリターンなんです、それぞれの行動を取ったときにグループからどういうリターンが返ってくるか。それも両端のようなことはほとんど起りませんから。その部分はポテンシャルなわけです。
もしこういう行動が起ったらこういうリターンが返ってくるだろう。こういう表現ができるとすれば色々と面 白いことがひきだしてこれるのではないかなぁと。
強度の異なる規範の例示の図で「強度が大」と書いてあるグラフのように谷が深くて山が高いグラフだといいことと悪いことがはっきりしている。「強度が小」と書いてあるグラフのように谷が浅くて山も高くないグラフだと良いことをしても悪いことをしても、あまりリターンがないということになります。これは非難もなければ誉めてももらえない。
それからもうひとつ、ディスアプルーバル・否認の評価ばかりの非難されることの多くて、アプルーバル・是認はほとんどない、それが次のグラフですが「威嚇的規範」と、そして逆にアプルーバル・是認されることが多く非難されることはほとんどない、これをサポーティブ、少々へまなことをやっても許してもらえる「支持的規範」と。
彼はそれを理論化するために上に出た部分、山の平均ですね、それと下に出た部分谷の平均の比でもって表しました。
それと規範の結晶度ということが考えられるのですが、これは一人ひとりのメンバーに答えさせてグラフかにすると、メンバーそれぞれがばらつきがあると結晶度が低いと、逆に少ないと結晶度が高いと言えるのですが。
→つづく
●
©がぼるネットParadiso co.,ltd.2014 大切な佐々木ゼミの歴史です、取り扱いにはご注意を。無断転載を禁じます。 2014年3月27日